乾癬(かんせん)は良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な炎症性の皮膚疾患です。乾癬は大きく分けて尋常性乾癬、乾癬性関節炎、滴状乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬の5つのタイプに大別され、乾癬の患者様の9割前後は尋常性乾癬に該当します。一般的に「乾癬」とは尋常性乾癬をさします。
乾癬の特徴的な症状として、皮膚が赤くなる紅斑、皮膚が盛り上がる肥厚・浸潤、フケのようなものがポロポロ落ちる鱗屑があり、爪の変形や関節炎を併発することがあります。また半数程度の患者様で皮膚症状に加えて、痒みを訴える方もいらっしゃいます。
乾癬は50~60歳代の壮年期に多く発症する皮膚疾患です。
よく発症する部位としては頭、ひじ、ひざ、臀部など慢性の刺激をうけやすい部位に出やすいのが特徴です。
乾癬の原因ははっきりとは解明されていませんが、遺伝的素因に様々な環境因子(肥満、食生活、ストレスなど)が加わって発症するのではと言われています。
当院ではステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬、光線療法を併用して行っていきます。
症状が広範囲に渡る場合は基本療法に加えてビタミンA含有薬剤、免疫抑制剤の内服を併用して治療いたします。
治療期間には個人差がありますが、最低3ヶ月程度の治療が必要となります。
※ビタミンA含有薬剤は口唇炎などの粘膜症状や手先の皮が剥けたりすることがありますので、そのような症状がありましたら医師にご連絡下さい。
※ビタミンA含有薬剤は催奇形性があるため、妊娠を希望する患者様はご使用になれません。